小説レビュー その他もろもろとか。

2013年2月の読書メーター
読んだ本の数:4冊
読んだページ数:1480ページ
ナイス数:153ナイス

ともしびマーケット (講談社文庫)ともしびマーケット (講談社文庫)感想
装飾された言葉たちが放つ独特のリズム感がことごとくツボである。云うならば日なたの部分と日陰の部分とそれぞれの繰り広げられた日常は、一見とるに足らない会話や心の内であろうとも、著者の視点を潜り抜けるとたちまちクスリと苦み走った笑いの薬を飲まされるという訳なのだ。『ピッタ・パット』における少女の抗う純情の愚考は、馬鹿馬鹿しくも苦おしくそれでいてそこはかとなくくすぐったい。それどころか物語を彩る女性たちは皆年齢に関係なく乙女なのである。恥じらいと卑しさと、丸裸にされた痛くかわいいともしびを感じてならない物語だ。
読了日:2月20日 著者:朝倉 かすみ
モダンタイムス(下) (講談社文庫)モダンタイムス(下) (講談社文庫)
読了日:2月17日 著者:伊坂 幸太郎
モダンタイムス(上) (講談社文庫)モダンタイムス(上) (講談社文庫)
読了日:2月16日 著者:伊坂 幸太郎
初陣: 隠蔽捜査3.5 (新潮文庫)初陣: 隠蔽捜査3.5 (新潮文庫)感想
シリーズ主人公の竜崎を『伊丹視点』で掘り下げた短篇集。伊丹も竜崎もどちらも優秀なキャリアでありある意味型破りな人物に違いない。ただ俗市民的人間性はやはり伊丹に軍配が上がるだろう。複雑な警察官僚のしがらみや体裁などに嵌る伊丹に対し、竜崎の出す解は一刀両断であり実に小気味よく、読者である自身に置き換えてもまさに『魔法』そのものなのである。特に『病欠』の章における伊丹に対し『管理者としての怠慢』と言い切る竜崎には頭が下がる。これを読む読者のほとんどが伊丹同様の行動を取るに違いない。原理原則のいかに難しいことか。
読了日:2月15日 著者:今野 敏

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